【初心者向け】ワンルームマンション投資の落とし穴:悪徳業者とローン・物件の危険ポイント

マネー・資産形成
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以前の記事で「不動産投資は初心者が手を出すべきではない」という話をしました。

不動産投資自体は、うまく運用すれば優良な投資手段です。しかし、幅広い知識が必要であり、銀行ローンを使ったレバレッジはリスクもリターンも大きくなるという現実があります。

そして、多くの人が取り返しのつかない損失を出す最大の原因が、悪徳不動産業者の存在です。

中でも「ワンルームマンション投資」は、初心者が最も騙されやすい不動産投資の一つです。本記事では、なぜ多くの人が損をするのか、その仕組みと悪徳業者の典型的な手口を具体的に解説していきます。


ふくろうくん
ふくろうくん

「悪徳不動産営業の口車に乗らないよう、一緒に勉強していきましょう。」


ワンルームマンション投資とは?

ワンルームマンション投資とは、マンションの1室(ワンルームタイプ)を購入し、それを入居者に貸し出すことで家賃収入を得る不動産投資の一種です。

比較的少額から始められるため初心者に人気ですが、実際には非常にリスクの高い投資形態です。

多くのワンルームマンションには、販売する不動産業者の高い利益が上乗せされています。そのため、相場より割高な価格で購入させられるケースがほとんどです。

結果として、

  • 利回りが低く、毎月のローン返済後の利益はわずか
  • 物件を売っても、割高で購入しているため売却益も狙いづらい
  • 購入時点で既に“損している”ケースが多い

という厳しい現実があります。


用語解説

利回り
投資したお金に対して、1年間でどれくらい増えたかをパーセントで表したものです。
不動産投資においては、物件を購入した金額(元手)に対して、1年間でどれだけの家賃収入(利益)が得られるかをパーセントで示すものです。

ただし、広告などでよく見る「表面利回り」から、毎月のローン返済をはじめとした、いろんな維持費(修繕費や管理費、税金など)を差し引くと、実際に手元に残るお金に基づいた「実質利回り」は、表面上の利回りよりも低くなります。


危険なローンを組まされる

多くの人は銀行融資を受けてワンルームマンションを購入しますが、購入するのは“マンションの一室”であり土地の持分はわずかです。そのため、積算価格(担保価値)が非常に低いのが特徴です。

それにも関わらず販売価格が割高なため、結果的に資産価値に見合わないローンを組まされることになります。

悪質な業者は、こう言って安心させようとします。

「銀行が融資を認めているんですから、安全な投資ですよ。」

しかし、この言葉を鵜呑みにしてはいけません。

銀行は物件の価値もチェックしますが、融資判断の中心は“あなたの返済能力”です。

つまり、あなたの職業・年収・勤続年数などの属性が良ければ、物件価値が低くても融資が通ってしまうことも多いのです。

用語解説

積算価格:
積算価格とは、不動産を土地と建物に分けて、原価に近い考え方で算出した価格です。
建物の「再調達原価」(今建て直す費用)から築年数による価値の減少分を差し引き、それに土地の価格を足して求めます。
この価格は収益性ではなく、不動産の担保価値(最低限の保有価値)を示すものですが、ワンルームマンションの場合、土地の持ち分が極端に小さくなるため、積算価格(担保価値)が低くなりがちです。


すずめくん
すずめくん

「必ずしも収益性や物件価値があるから融資が下りているってわけじゃないんだね…。」

ふくろうくん
ふくろうくん

「銀行にとって大切なのは“貸したお金が返ってくること”。物件の資産性や投資としての妥当性までは保証してくれません。
『銀行が認めている=安全』とは決して言えないのです。」


知らないうちに“犯罪者”になるリスクも

割高な物件を買わされたとしても、不動産投資用ローンを使っていればまだマシです。赤字になって生活が苦しくなる程度で、法的な問題はありません。

しかし、悪徳業者の中には、投資用物件であるにもかかわらず 「住宅ローン」を使わせようとする ケースがあります。

住宅ローンは金利が低く、投資家から見ると魅力的に感じます。ただし、自分が住む予定のない物件を住宅ローンで購入してしまうと、銀行への虚偽申告となり、「契約違反」や場合によっては「詐欺罪」に問われる可能性があるのです。

もちろん、銀行に発覚した場合は、

  • 残債の一括返済を要求される
  • 場合によっては刑事責任を問われる

といった重いペナルティを受けることもあります。


すずめくん
すずめくん

「こわっ!不動産業者に『大丈夫』って言われたら、知識がなければ信じちゃいそうだね…。」

ふくろうくん
ふくろうくん

「そうなんだ。売ったら知らんぷりで、『大丈夫』と平気で嘘をつく業者も少なくない。それが不動産業界の怖いところなんだ。」


立地に問題がある物件を買わされる

本当に「都心」のワンルームマンションを購入できれば、資産性はある程度期待できます。
たとえ不動産業者の利益が上乗せされていたとしても、需要の高い都心部であれば、物件価格の上昇によって売却時にローン残債が残らない可能性も十分あります。

しかし、悪質な業者の中には「都心のワンルームマンション」と宣伝しながら、実際には都心とは言えない郊外エリアの物件を売りつけるケースが非常に多いのです。


すずめくん
すずめくん

「都心って、千代田区、中央区、港区のことじゃないの?」

ふくろうくん
ふくろうくん

「その通り。本来“都心”と呼ばれるのはその3区だよ。
新宿区や渋谷区などの“副都心”も人気はあるけど、悪徳業者の中にはそのさらに外側、場合によっては東京都ですらないエリアまで『都心マンション』と称して売ってくるところもあるんだ。」


ジリ貧地獄

郊外の微妙な立地の物件は、値上がりがほとんど期待できません
値上がりしたとしても限定的で、しかも業者の利益が上乗せされた割高価格になっていることが多く、売却するとマイナスになるケースが非常に多いのが実情です。

加えて、築年数が経つにつれ

  • 物件価格は下がる
  • 家賃収入も減少する

というダブルパンチを受けます。

最初は家賃収入でギリギリ返済できていても、家賃が下がれば赤字に転落し、徐々に手出しが増えていきます。
そしてローン完済時に残るのは築35年前後の資産性の低い中古物件……。

そこからは家賃収入が丸ごと収益になりますが、これまでのマイナスを取り返すには非常に長い時間が必要になります。


すずめくん
すずめくん

「何その地獄……。」


説明されない費用

不動産投資は、実質的には「不動産賃貸業」という事業に近い性質を持っています。
そのため、事業と同じように多くのランニングコスト(維持費・管理費)が発生します。

主な費用は以下の通りです。

不動産賃貸業にかかる費用
  • 管理委託費
  • 入居者募集費用(広告料・仲介手数料など)
  • 修繕費
  • 退去時のクリーニング費用
  • リフォーム・設備交換費用
  • 管理費・修繕積立金
  • 共用部分の光熱費・清掃費
  • 火災保険・地震保険などの損害保険料
  • 固定資産税・都市計画税
  • 税理士費用
  • さらに毎月のローン返済

こうした費用をすべて家賃収入からまかなえなければ、当然キャッシュフローは赤字になります。

しかし、悪徳業者はこれらの費用を十分に説明しなかったり、過度に楽観的なシミュレーションを提示してくることが多いのです。

さらに築年数が経過するほど、以下のように費用は上昇します。

  • 修繕積立金の増額
  • 給湯器・エアコンなどの設備交換
  • 内装リフォームや防水工事などの大規模修繕

本来はこうした将来の費用も考慮してシミュレーションすべきですが、悪徳業者は現実的にはありえない“嘘の試算”で購入を促してくるため注意が必要です。

すずめくん
すずめくん

「実際にはこんなに費用がかかるのに、黒字になるみたいに説明するなんて……悪質すぎるよ。」

ふくろうくん
ふくろうくん

「楽観的なシミュレーションに騙されて、前述のような”ジリ貧地獄”に落ちる人が本当に多いんだ。」


まとめ:ワンルームマンション投資には多くの落とし穴がある

本記事では、ワンルームマンション投資が初心者にとって危険とされる、基本的な理由をいくつかご紹介しました。

一見すると「手軽で安全な不動産投資」に見えますが、実際には下記のような、複数の問題点とリスクが隠れています。

問題点とリスク
  • 業者利益を上乗せされた割高な物件を買わされる
  • 銀行で担保価値を超えるローンを組まされる
  • 住宅ローンを使わされ、法的な問題が生じるリスクがある
  • 立地に難のある物件を“都心”と偽って売られる

こういった問題点やリスクにより、“買った瞬間からマイナスになる構造”が存在するにもかかわらず、悪徳不動産業者が平然と営業を続けている現状は不動産業界の闇を感じさせます。
こうした事情を知らないまま契約してしまうと、後になって資産価値の下落・家賃の下落・赤字の累積といった「ジリ貧化の道」に陥る可能性が高くなります。

次回の記事では、ワンルームマンション投資の落とし穴をさらに深掘りします。
特に、初心者の「空室リスクが不安」という心理につけ込み、安心を装って勧められる“悪魔の契約”――サブリース契約の実態を解説します。

さらに、悪徳業者が使う嘘だらけの営業トークについても具体例を挙げながら説明していきます。

本ブログでは、他にも危険な投資や詐欺まがいの営業などについての記事を複数掲載していますので、騙されて人生をめちゃくちゃにされないためにも、ぜひ他の記事もチェックしていってください。


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